近年、オーディブルなどの音声学習やビジネス系・自己啓発系YouTubeコンテンツが盛んになってきており、隙間時間や何か作業をしながらのながら学習をする人が増えています。
私もここ数年、ウェルネスライフの実践のため大量にインプットをしてきた結果、そのやり方が間違いであったと最近になって気づきました。
今回みなさんが私のような失敗をしなくてすむよう、効果的なインプット学習の仕方について解説していきたいと思います。
私自身が無意味なインプット過多を実践していた
- とにかく時間があれば「インプット」だった
- 脳の疲労、インプット過多で学習した情報が垂れ流し状態に
とにかく時間があれば「インプット」だった
私は前職が建築系で、自宅から会社までの移動、会社から建築現場までの移動を含めると、1日の車での移動時間が4時間ほどになる日もありました。
昔は移動中に音楽を聞いていましたが、ウェルネスライフに興味を持ってからの私は、そんな移動時間を有効活用したいと思い「Audible(オーディブル:Amazonが提供する書籍の音声配信サービス)」やビジネス・自己啓発系YouTube動画の音声を聞き流しながら運転していました。
自分が30代後半ということもあり、
「少しでも早くたくさんの知識を吸収したい!」
という焦りもあったので、運転中以外にも、単縦作業中や家庭での家事を行う際にもとにかく「ながらインプット」ができるタイミングでは欠かさずインプットを実践していました。
もちろん、「アウトプット」が大事なのはインプットを続けていく中で理解していたつもりなのですが、ながら学習ができる時間はあるけれども、肝心の「手」が空かないため、「アウトプット」の量は圧倒的に足りず、インプットばかりが積もっていっている感覚がありました。
脳の疲労、インプット過多で学習した情報が垂れ流し状態に
ながら学習を2、3年続けていた私は漠然と脳の疲れを感じるようになっていました。
なんとなくインプットしてきたことを振り返ってみると、勉強してきた割に自分が成長していないような気はしていたのですが、その時の私は、「学習時間が足りないんだ」と思い込み、思考停止でながら学習というインプットを続けてしまっていました。
おそらくこの時は完全に脳が疲弊しているうえに許容範囲を超えて、学習した情報は垂れ流し状態になっていたと思います。
自分の学習方法が間違っていたことに気づく
- マインドフルネスが学習方法を見直すきっかけに
- 脳の仕組みを知って正しいインプットに気づく
マインドフルネスが学習方法を見直すきっかけに
ところが「マインドフルネス」の勉強、実践をしているうちにある感覚に気づきました。
マインドフルネス瞑想のマナーに従って『いっさいの感情を排し、ただ今起きていることに集中する』ということを意識しながら家事をしていたら、何も考えていない時にふと、その時学習していたことについて思考をめぐらしている自分がいたのです。
そして学習したことが自分の中に確実に定着していくような感覚がありました。
脳の仕組みを知って正しいインプットに気づく
インプットの過程で、脳の仕組みについても学習をしていた私は、それがどういうことなのかに気づくことができました。
それ以前の私はとにかくタイミングがあればインプットで、新しい知識を次々とインプットしようとしており、多少アウトプットはしていたものの、学習した1つの内容を振り返ったりすることがほとんどありませんでした。
それがマインドフルネス瞑想の実践により、何もしないで脳を休ませたり、脳が自動的に情報を整理したりする時間を確保していたのです。
その上、学習したことを思い返して思考することにより、一層記憶が定着しやすくなっていることにも気づきました。
ながら学習は非効率的過ぎる
お話してきたように、以前の私は非常に非効率なインプットを2年も3年も繰り返していました。
その結果多少の知識は定着したものの、正しいインプットを理解してからの比ではありません。
ルーティンワークや雑作業など単純な作業に限定していたものの、やはり音声に意識を向けながら作業するとミスをする可能性も高くなりますし、学習の効率はよくありません。
特に車の運転中などは高い注意力を必要とするため、学習には向いていません(運転に集中していなければ危険)。運転中はリラックスできる音楽などを聴く方が脳にも良いです。
「これが聞きたい!」という曲があるのであればそれを聞いてもらうのがいいでしょうが、リラックス目的であれば、歌詞のないインストゥルメンタルでテンポがゆっくりな淡々とした音楽がおすすめです。
効果的な学習方法
それでは「ながら学習」がどれだけ非効率的かに気づいた私の経験や化学的な知見から導き出された、効果的な学習方法をご紹介していきたいと思います。
- ジャーナリング
- シングルタスク
- 反復、復習
- マインドフルネス瞑想
- インプット不足なら隙間時間のインプットもOK
ジャーナリング
ジャーナリングは「書くマインドフルネス瞑想」とも言われます。
これは学習方法というよりは学習の前や、日常的に取り組むことだといえますね。
具体的なやり方は簡単で、まっさらなノートに頭に浮かんでくることをひたすら、そのまま書き出すという手法です。
文字の大きさや書き方は自由、なんなら文字でなく絵でも記号でも、ぐちゃぐちゃな螺旋でもかまいません。
とにかく頭に浮かんでくるものをそのまま書く、「脳の排水」のような作業です。
行う時間帯としては、朝一番や寝る前など色々なやり方があるようですが、私は朝一番がおすすめだと思います。
朝一番に行えば、頭がすっきりした状態で1日をスタートすることができ、学習したことを吸収しやすくなります。
シングルタスク
時間がなく、忙しい方はマルチタスクで業務や家事をこなさなければならない方もいらっしゃるとは思いますが、学習においてはシングルタスク一本でいきましょう。
マルチタスクの状態は、常に並列で脳が2つの領域で作動しているわけではなく、高速で「タスクスイッチング(タスクの切り替え)」をしている状態です。
そのため脳に大きな負担がかかり、疲弊してしまいます。
私がながら学習を続けていた時に感じていた疲弊はこのためです。
学習に関しては時間を確保し、シングルタスクで行いましょう。
移動時間の書籍や動画での学習も、電車の中など、ある程度集中できる場所で行うのであれば問題ないです。車の運転中の音声学習は前述のようにやめておいた方がいいです。
もちろん、ゆっくり時間が取れるのであれば集中できる環境での音声学習は問題ないありません。ストーリー仕立てのビジネス書は音声学習と相性が良く、記憶に定着しやすい傾向があるのでおすすめです。
反復、復習
脳は、反復したことを重要な情報として記憶させる仕組みを持っています。
そのため一度学習したことはできるだけ時間を確保して定期的に復習するのがいいでしょう。
もし時間がなければ、「ながら思考」でも復習であれば効果がありますので、ながら時間や隙間時間を今までインプットにしか使っていなかったという方は試してみて欲しいです。
ドイツの心理学者エビングハウス氏の忘却曲線によると、記憶というのは1時間後には56%、1日後には74%の情報を忘れてしまうそうですので、なるべく早い段階で復習するのが望ましいですね。
マインドフルネス瞑想
私も実感しているように、何も思考せず脳を休ませて、情報を整理させる時間を確保することも必要です。
そのためにはマインドフルネス瞑想が効果的です。歩行瞑想などは取り組みやすいので、試してみてください。
具体的なマインドフルネス瞑想についての記事は以下を参考にしてください。
インプット不足なら隙間時間のインプットもOK
もしアウトプットの比率が多すぎて「インプットが足りない!」という方でしたら、「隙間時間インプット」も有効だと思います。
それでも足りなければ「ながらインプット」が最後の手段ですね。
それだけアウトプット習慣があるのが羨ましいです!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
学習方法を間違えると非常に効率が悪く、費やした時間に対して成果が得られていないことに言い表せない苛立ちが出てきてしまうと思います。
私が提唱するやり方が全ての人にとっての正解とは限りませんが、参考にはなるのではないかと思います。
ポイントをまとめると、
- インプットは大事だがほどほどに
- インプットし過ぎると脳が疲弊する
- 脳の許容範囲を超えると垂れ流し
- 隙間時間やながら時間で学習したことの復習
- 脳に記憶を定着させるためには何もしない時間も必要
- マインドフルネス瞑想は効果的
- タスク管理も学習もシングルタスクが基本
- 優先順位をつけ、選択と集中で取り組む
といったところでしょうか。
インプット不足であれば話は変わりますが、隙間時間ができたり、音声なら今学習できるからといって新しいインプットを詰め込むよりも、すでに学習したことを頭の中で反復・復習したり、関連するアイデアを思考したりする方が効果的です。
今の自分の状態を正しく認識し、間違った学習方法をとらないように気をつけながらウェルネスライフを実践しましょう!
コメント